金属アレルギーと銀歯
【金属アレルギー】
顔・全身にアレルギー症状を発症すること。アレルギーの原因物質は血液の循環によって全身に回ることから、さまざまな部位に症状が出るのが特徴です。
口内炎や歯肉炎、舌炎など口腔内の症状だけでなく、口の周りや背中、手や足など、全身の皮膚に湿疹などの炎症が現れることもあります。
人によっては、「なかなか治らない背中の湿疹が、実は歯科金属アレルギーだったということが判明し、対象の金属を除去したら、完治につながった」というケースもあります。
また、口の中に金属を入れて数年後に突然発症することもあるため、注意が必要です。
日本の歯科医療で一般的に使用される「銀歯」ですが、正確には「金銀パラジウム合金」という名称で、パラジウムが約25%含まれた合金です。
金属アレルギーを起こしやすい代表的な金属には、
「水銀」「コバルト」「クロム」「ニッケル」「パラジウム」、その他にも「アルミニウム」「亜鉛」「ロジウム」などが挙げられます。残念ながら、これらの金属は、保険適応の歯の詰め物やかぶせ物にたくさん使われています。
「歯医者さんが患者の体に悪いものを使うはずがない」
「国が身体に害のあるものを認可するはずがない」
と思われる方が多く、今まで意識せず歯科医院で治療を受けてこられた方もいるのではないかと思います。
しかし、現実には日本の銀歯は、金属アレルギーや身体に与える影響から、世界の中で日本でしか使用されていない金属なのです。
特にパラジウムは、貴金属に比べてアレルギー反応を引き起こしやすいことが分かっています。
実際にドイツでは、保健省が歯科業界に対して、「幼児及び妊婦に、銅を含有するパラジウム合金と、水銀・銀アマルガム合金を使用しない」という勧告が出されており、スウェーデンでは妊婦と小児には完全に使用禁止です。
また、パラジウム合金が溶け出し、歯肉に入り込んで刺青のように黒く変色させる「メタルタトゥー」を引き起こすことも問題となっています。
「メタルフリー歯科治療」の流れは加速の傾向にあるのです。
※血液検査やパッチテストで検査することが可能です。
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