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2020/01/01
不正咬合(下顎前突・しゃくれ) h
🦷 不正咬合(下顎前突・しゃくれ)
下顎前突は下の歯が上の歯より前に出ており、噛み合わせが上下で逆になっている不正咬合のことで、「反対咬合」「受け口」とも言われます。口を閉じたときに上の歯が下の歯に被さり、上の歯が外側になるのが正常な状態ですが、下顎前突の場合は反対で、下の歯が上の歯に被さるため下の歯が外側になります。下顎前突は大きく2つのタイプに分けられます。上下の顎のサイズのバランスが悪い「骨格性」のものと、上の前歯が後ろに傾いていたり、下の前歯が前に突き出していたりする「歯性」のものです。
下顎前突の多くは遺伝的要因によって起こると言われています。遺伝の場合は、下顎の過成長や上顎の成長不足などによって症状が現れます。後天的な場合は、乳幼児期の指しゃぶり、舌で下の歯を押す癖、下顎を前に出す癖、頬杖をつく癖などが原因となります。また、鼻づまりによって慢性的に口呼吸をしていると下顎前突になることがあります。
下顎前突は、第一に外見的な問題があります。下顎がしゃくれていて長く見えるため、コンプレックスを抱く方も多くいらっしゃいます。また、歯がしっかり噛み合わず、食べ物を噛み切りにくいのも問題です。発音においても、「サ行」や「タ行」が発音しづらくなるなどの影響が出ますし、顎関節症を誘発するリスクもあります。特に成長期に下顎前突の兆しがある場合は、上下の顎の成長バランスが崩れ、極端に下顎だけが発達したり上顎の成長が遅れたりするため、早期の改善が望まれます。